真救世主伝説 北斗の拳 ラオウ伝 殉愛の章 ディレクターズ版

もろ青春時代のマンガといえば、『北斗の拳』である。
この『北斗の拳』が5部作として復活し、その第一弾がこの『真救世主伝説 北斗の拳 ラオウ伝 殉愛の章』である。
アニメのクオリティはさすがに当時の毎週のテレビ放映とは異なり、一環したデキで好感は持てる。
また、1つのまとまりとしての長編の長さとしては手ごろである。
さらには声優陣もいっきに総入替で新鮮さを出した。
しかぁし!!
納得できないのは、ラオウの声である。
宇梶剛士氏が悪い訳でも何でもなく、内海賢ニ氏のラオウインパクトが強すぎるのである。
当時、ラオウを演じさせたら、彼の右に出るものは誰もいないだろう、というほどのナイスキャスティングだったのだ。
その声がずっと頭に残っているので、どうしてもラオウの声だけは違和感バリバリだった。
ぶっちゃけた話、この作品のオリジナルキャラを除き、主要キャラの声優の声を全て覚えているだけに、どうしても「声が違う!」と感じて仕方がなかった。
その違和感は抜きにして、内容は「ラオウ伝」と言いつつ、ちょっと微妙。
ラオウの格闘シーンはほとんどなく、もっぱらケンシロウサウザー中心である。
サウザーも「愛故に!」という人物ではなく、超極悪人だった。
ケンシロウサウザーに怒り心頭している癖に、有情拳を使うというつじつまが全く合わない流れ。
そういった原作に合わせようとする部分とオリジナルで突き進めようとしている部分がうまく交わっていない感じを受けた。
但し、1つの作品としてみた場合にはわりとまとまっているのではないかと思う。
まぁ、『北斗の拳』を見ていた(読んでいた)人は一見するとよいだろう。
あと残り4部作あるので、今のうちの宇梶ラオウになれておかねば。(笑)