クラインの壷

お気に入りの小説家である岡嶋二人の傑作の一つ『クラインの壷』を読む。
本当は年末年始の実家への帰省の際に読もうと思ってとっていたものである。
1989年の作品なのだが、古さを感じさせない。

クラインの壺 (新潮文庫)

クラインの壺 (新潮文庫)

この作品を読んで思い出したのが、デビッド・フィンチャー監督作品でマイケル・ダグラス主演の『ゲーム』である。
しかし、この映画『ゲーム』よりも作品的には古いのである。
どこまでがゲームでどこまでが現実か?と問うような作品でぐいぐい引っ張り込む筆腕は、さすが岡嶋二人ともいえる。

ちなみに、もしこの『クラインの壷』を映画化しようとすると、結末を変えないとちょっと後味が悪くなりそう(笑)。